日記

AKBの「努力は必ず報われる」の?

Posted on 2012-04-13

この言葉は、AKB48の高橋みなみさんの言葉です。
プロデューサーの秋元康さんは、
「AKB48=高橋みなみ」と言うほどで、
ある意味、AKB48を象徴した言葉のようです。

2chのまとめサイトを見ていると、
「NMB研究生『努力は必ず報われると高橋みなみさんは言ったけど、報われないからNMB辞めます。』」
という記事を見つけました。

果たして、努力は必ず報われるのでしょうか?
というのが、僕の疑問です。

辞めるって言った子は、努力をしていないわけでもなく、
先輩やプロデューサーの言うことを聞いた素直な子でしょう。

しかし、彼女を否定するファンも少ないんじゃないかな。

別に僕は、特別その子を応援していたので、
このブログは書いているわけではありませんよw

この言葉って、
シンプルでわかりやすいかもしれないけど、
言葉足らずな気がします。

鵜呑みにしてしまうと、残酷な結果も
生まれるんじゃないかな。

そして、ある視点を入れて考えると、
僕の中で少し消化できると思います。

その視点とは、
【ブランディング】と【自己実現の方法】の2つです。

【ブランディング】は、ここでは
自分たちがどのような立場にあり、
どのように見られるかに、とても関連しています。

AKB48の売り、特に海外へ輸出した時の特徴は、
一生懸命な姿にあるそうです。
秋元康さんの読売新聞の記事などで見ました。

プロのパフォーマーとは異なり、
パーフェクトな演技ではなく、
一生懸命な姿つまり努力している姿を見て、
観客は応援し、さらに自分たちの姿や経験と重ねて、
自分たちの励みにして、
共感を得ている構図になっていると思います。

だから、「努力は必ず報われる」というのは、
とても象徴的ですし、否定することは当然できません。
努力の量というより、努力している姿勢が
まず大事だとなんだと思います。

日本人的な気質としても、いくら不器用であっても、
努力している姿はとても美しく見えてしまいます。

しかし、生産性の観点から言えば、
本質的な問題点を見つけて、
最小の労力で解決方法を実行することが
優れていると言われます。

でも、それは優等生すぎて嫌われるかもしれません。
流行に惑わされず、じっくり自分たちのやり方で、
日進月歩に努力を積み重ねる方法は、
日本企業的な思想と重なる気がします。

「努力は必ず報われる」は、
それが成功するための方法である以前に、
アイデンティティとして、【ブランディング】として
組み込まれているんだと思います。

次は、【自己実現の方法】です。
努力は、身の回りで日々起こる積み重ねで成り立っていて、
いつか良い事が起こるつまり報われるような印象を受けます。

つまり、
ボトムアップ型のアプローチになってしまっているので、
不幸になってしまうんじゃないかと思いますね。

トップダウン型の目標や期待する未来から現在へ
さかのぼってくるような思考をしていかないと辛くなります。

そうでないと、今回のようにいつまで努力すれば報われるの?
という疑問を持ち、すぐに疲弊してしまいます。

そして、努力量というものが、仮にあったとして、
それが、評価につながるとすれば、
新しく加入した人は、先輩に勝つことができないでしょう。
瞬間的な努力より、長期的な努力の方が、
同じ努力であれば、成果が出やすいはずです。

少し理屈っぽくなりましたが、
まず、努力の前に目標または成果の設定をして、
そこへの歩み方を努力することを考えていかないと、
答えが出にくいでしょう。

1位やセンターは、その瞬間1人しかなれません。
そのため、AKB48のメンバーは、極端な話をすれば、
99%の人たちが、負けるゲームに参加していて、
それに対して、大人は、
努力は必ず報われると言うのはとても残酷なことです。

岡田斗司夫さんは、ひとり夜話の中で
大人による教育について、次のように解説しています。

教育というのは、本来僕たち(先生、親)は、
こう生きたかったという虚像を与える。

これからの社会は、こうなんだから、こう生きろ
ではなく、今の社会は、こうなっちゃったんだけど
君たちはこう生きてくれ。

大人の社会では、いじめや無視は当たり前だけど、
子供たちはにはないようにとした結果、
教育にはひずみが生まれる。

実像に対するアンチばかり教育につっこまれる。
現実と学校に差が生まれる。

たしかに、大人は、アイドルという子供、若者に、
自分たちでは叶わなかった理想を
押し付けているのかもしれませんね。

大人が決めたルールとは異なるルールや考え方を
自分なりに持ち、それを受け入れていかなければ、
敗者として生きていかないといけなくなります。

僕にとって、努力だけを強いる盲目的な生き方は
イヤだしありえないです。

そして、努力の有無が、
研究生かどうかの線引きでもありえません。
AKB研究生がメインで出ている有吉AKB共和国は、
僕の中で他のAKBが出ている番組より面白い。

【ブランディング】【自己実現の方法】という
2つの視点を入れて考えれば、
少しは考えやすくなるような気がします。

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